先日、サイクルモードライドへ行った時にEXPO’70パビリオンで時代をブレイクスルーしたロードバイクたちが展示されていたんです。その中にブラッドリー・ウィギンスがチームスカイで使用していたDOGMAがありました。
ツールを勝った年のウィギンスはカッコよかったなぁとトレードマークのもみあげを思い出しながら、そういえば、DOGMA使ってたんだなぁと僕は感慨に耽っていたのでした。
型破りなヒーロー
ウィギンスは2012年イギリス人初のツール・ド・フランス王者に輝くのですが、僕が印象に残っているのはマイヨ・ジョーヌを着るウィギンスが先頭に立ち、度々スカイトレインを引っ張ったこと。旧友カベンディッシュのためとはいえ、マイヨ・ジョーヌがトレインを引くところなんて初めて見ました。ロックスター然とした風貌もカッコよかったですね。OASISのベースとかにいそうな感じ。常識を覆すようなことをしてもきっちり勝ち切るところがカッコいい。こんな型破りなスポーツ選手が好きです。
スポーツ選手は社会のヒーローであり、ロールモデルであるべきですから、クリーンなイメージが必要です。イチロー然り、錦織くん然り、羽生くん然りです。でも、天邪鬼な僕はそういうありきたりなイメージのアスリートに魅力を感じません。
F1でいうなら、シューマッハやベッテルではなく、ハミルトン。サッカーなら、メッシやクリスティアーノ・ロナウドではなく、スアレスやイブラヒモビッチ。あとはスノーボードのショーン・ホワイトあたりでしょうか。國母和宏も腰パン問題の時に金獲ってたらなぁ、とは思います。
やっぱり、個性が強い選手の方が見ている方も面白いですし、人間らしいと思いますよね。でも、破天荒なことをするけど、周りを黙らせるような絶対的な実力を持つ、これが大事だと思います。文句があるなら、俺を負かしてみろみたいな。全盛期のマイク・タイソンですね。
ウィギンスロスのツール
今のように連日生中継で観戦できる前からツールは見ていました。NHKやフジテレビで放送していたように記憶しています。当時はグレッグ・レモンが好きでした。レモンが散弾銃の誤射事故から復帰してツールを勝った時は本当にびっくりしましたね。
その後はインデュラインの時代が来るのですが、彼が強すぎたこともあり、次第に興味を失っていき、ランス・アームストロングの登場でしばらくはまったくツールを見ないという時期がありました。
そんな僕に再び、ツールを見るきっかけを与えてくれたのがウィギンスです。前年のエバンスの涙の総合優勝でかなりツール熱が戻ってきていたのですが、連日がっつり見るようになったのはウィギンスのおかげです。
そんなウィギンスもいなくなり、また誰を応援したらいいのか分からなくなりました。チームスカイは相変わらず素晴らしいチームでフルームの実力は抜きん出ていることも良く理解していますが、どうしてもあのウーパールーパーのような風貌が好きになれません。
型破りということであれば、サガンなのかも知れませんが、総合優勝を目指すタイプではないし、いまいち真剣さが伝わってこないんですよね。真剣にならなくても十分勝てる実力があるのかも知れませんが。
となると、ナイロ・キンタナやリッチー・ポートあたりですかね。二人とも型破りなアスリートではないですが。あとは毎年応援しているヴァンガーデレン。レモンの印象が残っており、どうしてもアメリカ人びいきになってしまいます。でも、総合優勝は厳しいかな。
昨年総合2位だったバルデあたりにも頑張って欲しい。昨年はフランス勢のステージ未勝利という不名誉な記録を土壇場でストップする価値ある1勝を挙げました。フランス繋がりでヴォクレールも個性的でいいですね。没個性の時代に輝いています。
ウィギンスほど肩入れする選手はまだ出てきていませんが、そろそろお気に入りの選手を見つけたいと思ってます。まだ、気の早い話ですが、皆さんは今年のツール、どの選手を応援しますか?
下の写真はサイクルモードライドのピナレロブースで展示されていたウィンギンスモデルのDOGMAです。すごくカッコいいカラーリングですね。高いんだろうなぁ。