選択基準はバージニア工科大学が実施した科学的なテストで好成績を収めたヘルメットの中からグラベルロード通勤スタイルに似合うものとしました。安全性の面からはピュアロードバイク乗りの方にも参考にしてもらえると思います。
では、はじまり、はじまり。
ところで、バージニア工科大学ってどんな大学?
U.S.News Best Collegeの2019年ランキングによると全米ランキングは位。エンジニアリング系大学のみのランキングでは13位とそこそこ上位に位置する大学です。
といっても日本人にはピンとこないランキング。同じくU.S.Newsの世界大学ランキングで日本の大学と比較してみましょう。バージニア工科大学の257位に対して、東京大学62位、京都大学119位、大阪大学215位、名古屋大学272位、東京工業大学289位でした。これでだいたいの位置付けが分かって頂けたでしょうか。日本の上位国立大学レベルですね。
バージニア工科大学の特徴の1つは前身が軍の工科大学であったため、今でも軍との結び付きが強いこと。陸海空軍の予備役将校訓練課程が設置されており、全米で6校しかない上級軍事大学に指定され、卒業生の就職先も軍が最も多いようです。
バージニア工科大学を語る時にもう1つ触れておかなければならないのは、2007年に起きた銃乱射事件です。32人もの教職員と学生が亡くなりました。覚えている方も多いのではないでしょうか。
このようなバージニア工科大学が行ったテストです。ある程度、信用できると思いませんか?日本の消費者テストで「東京工業大学が実施」とあれば、みんな信用しますよね。
バージニア工科大学が認めたヘルメットとは?
今回テストを実施したのはBiomedical Engineering and Mechanicsという生体工学を専門に研究する学部。テストの内容は頭部が受ける直線加速度と回転速度をヘルメットがどれだけ軽減できるかを数値化して評価したものになります。テストされた計69個のヘルメットは測定結果により5段階に分類されています。69個という調査対象はかなりの数ですが、アメリカで市販されているものがメインとなりますので、OGK KABUTOなどは残念ながら対象となっていません。
今回、最高の5つ星評価を得たのは69個中17個。そのうち、ロードタイプやアーバンタイプなどグラベルロードで使えそうなヘルメットは11個でした。11個のリストはこちら。
- Bontrager Specter WaveCel
- Bontrager Ballista MIPS
- Bontrager XXX WaveCel
- Lazer Z1 MIPS
- Rudy Project Racemaster MIPS
- Bern Union MIPS
- Specialized S-Works Prevail II MIPS
- Bell Stratus MIPS
- Giro Synthe MIPS
- Bontrager Charge WaveCel
- Smith Route MIPS
5つ星評価を得たヘルメット17個はすべてWaveCelもしくはMIPS搭載。特にTrekのオリジナルブランドであるBontragerの評価は高く、トップ5に3つもランクインするという無双ぶり。しかしながら、トップ評価を獲得したのはLazer Cyclone MIPSというエントリーモデルでした。逆に日本でも普及しているモデルでランクが低かったのは次の5つ。
- Bern Watts(2つ星)
- Specialized Echelon II(2つ星)
- Bern Brentwood(3つ星)
- Kask Valegro(3つ星)
- Lazer Blade(3つ星)
僕も普段はBernのAllstonというモデルを使用しているので、Bernの評価が低いのはちょっと心配。3つ星も”Good”という評価なので、一応OKなのかなと思いますが、上位評価モデルとは少し差がついています。全評価結果はこちらをご覧ください。
グラベルロード通勤に最適なヘルメットはこれだ!
ここからは僕独自の選択基準を加え、バージニア工科大学のテストで高評価を得た11モデルの中からグラベルロード通勤に最適なモデルを選びます。独自の選択基準はこの3つ。
次に価格ですが、通勤で使うということはほぼ毎日かなりの頻度使用することになります。傷みも早いでしょうし、アクシデントで破損する可能性もあるため、買い替えのサイクルが短いことも考えて、できるだけ安価なもの、1万円前後で購入できるモデルを選んでみました。
最後に重要なデザインについてです。通勤時にサイクルジャージに着替えられる人はレーシーなモデルでも良いですが、そうでない人も多いはず。できるだけ普通の服装にも合うデザインのモデルを選んでみました。
これらの選択条件から選んだグラベルロード通勤に最適なヘルメットはこちらの2つ。
1つ目はBernのUNION MIPS。今回のテスト結果を見て僕がAllstonから真っ先に買い替えようと思ったのがこちらのモデル。Bernのアーバンモデルは普段着にも合わせやすく、安全面でも後頭部までしっかりカバーしてくれるので安心です。ただ、現在国内で入手するのが難しくなっており、在庫があるのは並行輸入品。価格も2万円オーバーとなっていますので、購入するなら海外通販が得策です。
2つ目は直線的なデザインがスタイリッシュなスミスのRoute。スミスのヘルメットは独特なデザインで、ちょっと手が出しづらかったのですが、これだけの高評価を得たなら、試さざるを得ません。Routeの売りはなんと言ってもその価格。定価はそこそこしますが、サングラスの方が有名でヘルメットブランドとしては後発。そのため人気がないのか通販やオークションサイトでは今のところ1万円以下で入手可能。また、スミスの上位モデルにはコロイドと呼ばれる蜂の巣みたいな独自開発の衝撃吸収材が搭載されています。これがBontragerのWaveCelと見た目が似ており、もし同じような役割を担ってくれるなら、MIPS+コロイドは最強なんじゃないかな。1つ難点をいうとスミスのヘルメットは取扱いが少ないため、悲しいかな中々実物を見ることができません。
いかがでしたでしょうか?このようなテスト結果は消費者にとって非常に有益ですね。見た目やかぶり心地だけでなく、安全性にも目を向けてみる良い機会になります。僕もそろそろAllstonの代替品を真剣に探してみます。もちろん、買うならMIPS搭載モデル。実は紹介した上の2モデル以外にも気になるヘルメットが…
おすすめモデルを紹介しておいて最後に後出しジャンケンでこれを出すのは憚られたのですが、事故や落車などで衝撃を受けたら、登録したメールアドレスに自動的に連絡してくれるANGiとMIPSの両方を装備しているSpecialized Propero IIIは定価でなんと15,120円。コスパ良すぎ…。通勤中に万が一のことがあった場合でもANGiが救いの一手となるかも知れません。カジュアルな格好には似合わないかもですが、選択肢の1つとして考えてみるべきモデルです。
今回紹介したモデルにはMIPS搭載モデルと非搭載モデルがあるので、購入する際は必ずMIPS搭載モデルを選んでくださいね。それでは、みなさま安全な通勤ライドをグラベルロードでお楽しみください。
- WaveCel搭載モデルは除外
- 価格はできるだけ安いもの
- カジュアルスタイルにも合わせやすいもの
次に価格ですが、通勤で使うということはほぼ毎日かなりの頻度使用することになります。傷みも早いでしょうし、アクシデントで破損する可能性もあるため、買い替えのサイクルが短いことも考えて、できるだけ安価なもの、1万円前後で購入できるモデルを選んでみました。
最後に重要なデザインについてです。通勤時にサイクルジャージに着替えられる人はレーシーなモデルでも良いですが、そうでない人も多いはず。できるだけ普通の服装にも合うデザインのモデルを選んでみました。
これらの選択条件から選んだグラベルロード通勤に最適なヘルメットはこちらの2つ。
Bern Union MIPS
vic2
Smith Route MIPS
いかがでしたでしょうか?このようなテスト結果は消費者にとって非常に有益ですね。見た目やかぶり心地だけでなく、安全性にも目を向けてみる良い機会になります。僕もそろそろAllstonの代替品を真剣に探してみます。もちろん、買うならMIPS搭載モデル。実は紹介した上の2モデル以外にも気になるヘルメットが…
Specilized Propero 3 ANGi MIPS
SPECIALIZEDが衝撃検知センサー搭載のロードヘルメット「PROPERO 3 ANGI MIPS」を発売 https://t.co/ltrZuX77xn pic.twitter.com/8902mTwo8Q— kaiou (@kaiou2) 2018年12月1日
今回紹介したモデルにはMIPS搭載モデルと非搭載モデルがあるので、購入する際は必ずMIPS搭載モデルを選んでくださいね。それでは、みなさま安全な通勤ライドをグラベルロードでお楽しみください。